「血液学の研究グループが偶然見つけた髪を再び生やす新理論」
「がん補完代替医療とアガリクス」
監修:大野尚仁(東京薬科大学薬学部教授)・水上治(健康増進クリニック院長)
「血液学の研究グループが偶然見つけた髪を再び生やす新理論」
「がん補完代替医療とアガリクス」
監修:大野尚仁(東京薬科大学薬学部教授)・水上治(健康増進クリニック院長)
・少し熱い温泉、サウナ
・全身のツボへのお灸による刺激
・乗り越えられる程度の適度なストレス
全くストレスのない、目的を持たない悠々自適のぬるま湯的生活を送っていると、IGF-1は増えないので育毛を含めた健康維持には良くありません。何かに挑戦して、その目的達成の過程で軽いストレスを受ける位の方が、IGF-1が増加して長生きにつながります。
・青色光
20代~30代の女性13名の顔に毎日青色光を照射する実験を行ったところ、13名のうち9名でIGF-1が増加し、肌の弾力性が増加したことがわかりました。
大豆に含まれるイソフラボンは、知覚神経から放出されてIGF-1を増やす働きをする「CGRP」を増やします。
CGRPの量が足りないと、せっかく知覚神経へ刺激が伝わってもIGF-1を増やすことができず、薄毛・抜け毛予防、育毛・発毛促進に効果をもたらすことができません。
イソフラボンについては、納豆、豆腐、味噌などから摂取する事ができます。
日本食は育毛、薄毛予防の観点でとても良い食事と言えるでしょう。
サプリメント等で摂取する場合は、食事食品安全委員会より以下のような注意が促されていますので、配合量をご確認ください。
日本食によく含まれる成分ですので、過度に摂りすぎないよう注意する必要があります。
◆2005年食事食品安全委員会より◆
「サプリメントや特定保健食品などで摂取する量は1日当たり30mgまでが望ましい」
摂取量に上限値が設定された背景には、サプリメントなどにより大豆イソフラボンのみを過剰に摂取すると、女性ホルモンのバランスが崩れる可能性があり、月経周期の遅れや子宮内膜増殖症などのリスクが高まることも報告されていることがあります。
露地栽培アガリクスは、キノコの1種であるアガリクスを太陽の下で栽培(露地栽培)したもので、その栽培法が難しい事から、世界的に希少価値のある高級素材です。
ガンの補完代替医療として食される事で有名ですが、このアガリクスに含まれるポリフェノールがIGF-1を増やすことが分かっています。
IGF-1を増やす事で、薄毛・抜け毛予防、育毛・発毛促進に効果があります。
アガリクスのポリフェノールは、太陽の光を浴びて育ったものの方がIGF-1を増やす作用が強くなります。
ハウス栽培やタンク培養のものは、太陽を遮断した暗い環境で育っているので、太陽の下で栽培された(露地栽培の)アガリクスを摂ると良いでしょう。
米麹は使わず大豆(豆麹)だけで造られる、「八丁味噌」は、CGRPを増やす大豆イソフラボンが豊富に含まれています。
八丁味噌は普通の味噌より熟成が重ねられており、イソフラボンの分解が進んでアグリコンという物質ができています。
このアグリコンという物質は、胃などの知覚神経を刺激する働きもあるので、IGF-1を増やすにはとても良い食べ物です。
IGF-1は、多くのビタミンがもつ作用も持ち合わせています。
・ビタミンCやE:抗酸化作用
・ビタミンD:骨密度を上げる作用
・ビタミンB1:心臓の働きを高める作用
・ビタミンA:網膜に対する作用
IGF-1は、紫外線や放射線によって傷ついた細胞のDNAを修復する作用を持っています。将来にガン化しやすい細胞を減らすと考えられます。
チェルノブイリで原子力発電所の事故が起こったあと、その放射能の害を少なくするために、ドイツ人など多くのヨーロッパ人がIGF-1を増やす八丁味噌を購入していったそうです。
ドイツ人は放射能障害には大変にデリケートで、そのメカニズムの研究も進んでおり、放射能によって損傷を受けた遺伝子の回復に、日本の八丁味噌が良いということを知っていたのかもしれません。露地栽培アガリクスにも、同様の作用があります。
個人個人の生活習慣によって、体内のIGF-1量には大きな差が出ますが、IGF-1を増やす生活を心がけることにより、生活習慣病を予防することもできます。
1)免疫力アップ:
わたし達の体を外敵から守っている免疫システムの主役は、血液内の白血球(免疫細胞)です。
白血球にはいろいろな種類がありますが、IGF-1はその中のナチュラルキラー細胞(NK細胞)という免疫細胞を活性化することが知られています。
2)メタボリック・シンドローム(高血圧・高血糖・動脈硬化)の予防と改善:
IGF-1は、血管の拡張作用によって、血圧を下げます。
IGF-1は、糖の代謝を改善することによって血糖値を下げます。
IGF-1は、高脂血症を改善することによって動脈硬化をくい止めます。
このように、IGF-1はまさにメタボリック・シンドロームのすべての改善に関わっている物質です。
3)認知症、うつ症状の予防と改善:
IGF-1は、脳の海馬が持つ認知機能を向上させることがわかっています。
現代人に多い抑うつ症状やうつ病、あるいは加齢による認知機能の低下には、IGF-1を減らさないこと、逆に増やしていくことが大切です。
IGF-1を増やす生活(カプサイシンとイソフラボンを5ヶ月摂取)を送った、5人の抑うつ症状を持った人たちは、全員抑うつ症状が改善したという報告もあります。
高齢者の「見た目の若さ」の個人差ははっきりとしていますが、これは体内のIGF-1の量の差と考えられます。
生まれつきの体質ばかりではなく、個人個人の生活習慣によって、体内のIGF-1量に大きな差が出るのです。
このページでは、IGF-1のもつアンチエイジング作用をご紹介します。
1)薄毛予防・育毛効果:
IGF-1は毛母細胞に元気を与え、ヘアサイクルの成長期を伸ばします。
また、IGF-1には血管を拡張させ、血液循環を良くする作用もあり、これはもちろん頭皮にも働きます。
頭皮の血液循環が良くなるので、毛髪の成長に重要な役割を果たす毛乳頭細胞や毛母細胞へ送られる栄養の量が増え、毛髪の成長が促進されます。
2)肌の若さを保つ・ハリを取り戻す:
IGF-1は、皮膚のコラーゲン量を増やします。
皮膚の保湿成分であるサラサラした汗を分泌する汗腺(エックリン腺)の機能を良くします。
皮膚の立体構造維持に重要な、皮脂の分泌を増やします。
3)生殖機能改善:
IGF-1の減少によって、性ホルモンの分泌も大幅に減少し、生殖機能も低下してしまいます。
IGF-1は性ホルモンの分泌を増やし、生殖機能を改善します。
IGF-1が増える際には、「CGRP」という物質が重要な役割を持っているわけですが(「IGF-1が増えるメカニズム」ページ参照)、女性ホルモンのエストロゲンは、大豆イソフラボンと同様に、このCGRPを増やす働きを持っています。
エストロゲンや、大豆イソフラボンの働きによってCGRPがあるからこそ、体はIGF-1を増やすことができるのです。
閉経期の女性は、不定愁訴など不調を訴える事が多くなりますが、これはエストロゲンが急激に少なくなるため、CGRPが不足して、IGF-1の減少が起こっているわけです。
アルツハイマー型認知症が男性に比べて女性に多いのも、閉経後にIGF-1の減少が急激に起こるからです。
大豆イソフラボンや、露地栽培アガリクスでCGRPを増やすようにすれば、更年期症状を和らげる事が期待できます。
また、乳ガンの発病を後押しする「アロマターゼ」という酵素がありますが、IGF-1にはこの「アロマターゼ」の働きを抑える作用があると考えられ、乳ガンのリスクを下げる効果も期待できます。
放っておけば減る一方のIGF-1は、薄毛のみならず、女性の更年期のためにも必要なものなのです。
毎日の食生活を工夫したり、サプリメントを活用するなどして、IGF-1を増やす生活を心がけましょう。